Simple ADのDNSレコードを編集する

Simple ADのDNSレコードを編集する

Clock Icon2018.02.14

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こんにちは、菊池です。今回はタイトルの通りです。

DXやVPNで接続したハイブリッド環境で、DNSを構成する場合、Route53の内部Hosted Zoneではオンプレ側環境からDNSを参照することができません。そのため、AWS Directory Service Simple ADをDNSとして利用するパターンがあります。

AWSハイブリッド構成のDNS設計レシピ

上の記事にもありますが、Simple ADは内部ドメインの権威DNSとして構成することも可能です。権威DNSとして利用する場合には、Simple ADにDNSレコードを登録する必要がありますので、その手順を紹介します。

構成

Simple ADは、直接ログインして設定することはできません。そのため、管理用のWindowsインスタンスからWindows管理ツールのDNSマネージャを使用して設定します。

今回は、Windows Server 2016のインスタンスを起動して実施しました。

やってみた

以下のような手順で行います。

  1. DNS管理用のWindowsインスタンスをSimple ADのドメインに参加させる
  2. DNS管理ツールのインストール
  3. DNSレコードの編集

1. SimpleADのドメインに参加

まずはWindowsインスタンスをSimpleADドメインに参加させます。

Simple ADのドメインから、ディレクトリ名IPアドレスを確認しておきます。今回はあらかじめaws.localというディレクトリを作成しておきました。

Windowsインスタンスの操作です。まずは、コントロールパネルのネットワークの設定です。

アクティブなネットワークを選択し、プロパティを選びます。

TCP/IPv4のプロパティから、DNSサーバーのアドレスを、Simple ADのアドレスに変更します。

続いて、ドメインへの参加です。コンピュータ名、ドメインの設定を開きます。

システムのプロパティから「変更」を選択。

コンピュータ名は任意でかまいませんが、ドメインに、Simple ADのディレクトリ名を入力します。

ユーザ名とパスワードを求められますので、ユーザ名にAdministrator、パスワードにはSimple AD作成時のAdministratorパスワードを入力します。

ドメインに参加できました。

再起動を促されますので、再起動します。

再起動が完了したら、再度、RDPで接続します。ここで求められる資格情報には、ドメイン管理者=Simple AD作成時のAdministrator/パスワードの情報を入力します。Windows純正のRDPクライアントの場合には、「Administrator¥ドメイン名」の形式で指定しましょう。

コンピュータ名、ドメインが設定されたことが確認できます。

2. DNS管理ツールのインストール

続いて、DNSサーバーを管理するための機能をインストールします。

サーバーマネージャーから、「役割と機能の追加」を選択。

そのまま「次へ」

「役割ベースまたは機能ベースのインストール」を選択し「次へ」

自身のサーバが選択されていることを確認し、「次へ」

役割の追加は不要なので、そのまま「次へ」

機能の選択で、「リモートサーバー管理ツール」->「役割管理ツール」->「DNSサーバーツール」を選択します。

「インストール」を実行。

完了しました。

DNSレコードの編集

これで準備ができました。WIndows管理ツールを起動します。

「DNS」の項目を選択します。

DNSサーバーに接続するため、Simple ADのIPを入力します。

接続できると、「前方参照ゾーン」にドメイン「aws.local」があることが確認できます。

ここから、DNSレコードの追加・編集が可能です。

Aレコードを追加します。

CNAMEレコードも追加できます。試しに、NLBの独自ドメイン名を設定します。

登録できました。

確認

登録したDNSレコードを確認してみます。まずはAレコードから。

$ dig www.aws.local @172.31.17.30

; <<>> DiG 9.9.4-RedHat-9.9.4-51.amzn2 <<>> www.aws.local @172.31.17.30
;; global options: +cmd
;; Got answer:
;; ->>HEADER<<- opcode: QUERY, status: NOERROR, id: 3501
;; flags: qr aa rd ra ad; QUERY: 1, ANSWER: 1, AUTHORITY: 1, ADDITIONAL: 0

;; QUESTION SECTION:
;www.aws.local.			IN	A

;; ANSWER SECTION:
www.aws.local.		3600	IN	A	172.31.28.209

;; AUTHORITY SECTION:
aws.local.		3600	IN	SOA	aws-dxxxxxxxxx.aws.local. hostmaster.aws.local. 5 900 600 86400 3600

;; Query time: 2 msec
;; SERVER: 172.31.17.30#53(172.31.17.30)
;; WHEN: 水  2月 07 08:47:42 UTC 2018
;; MSG SIZE  rcvd: 109

続いて、NLBのCNAMEレコード

$ dig nlb.aws.local @172.31.17.30

; <<>> DiG 9.9.4-RedHat-9.9.4-51.amzn2 <<>> nlb.aws.local @172.31.17.30
;; global options: +cmd
;; Got answer:
;; ->>HEADER<<- opcode: QUERY, status: NOERROR, id: 60588
;; flags: qr aa rd ra ad; QUERY: 1, ANSWER: 3, AUTHORITY: 1, ADDITIONAL: 0

;; QUESTION SECTION:
;nlb.aws.local.			IN	A

;; ANSWER SECTION:
nlb.aws.local.		3600	IN	CNAME	test-nlb-xxxxxxxxxxxxxxxx.elb.ap-northeast-1.amazonaws.com.
test-nlb-xxxxxxxxxxxxxxxx.elb.ap-northeast-1.amazonaws.com. 60 IN A 172.31.2.94
test-nlb-xxxxxxxxxxxxxxxx.elb.ap-northeast-1.amazonaws.com. 60 IN A 172.31.30.24

;; AUTHORITY SECTION:
aws.local.		3600	IN	SOA	aws-dxxxxxxxxx.aws.local. hostmaster.aws.local. 5 900 600 86400 3600

;; Query time: 77 msec
;; SERVER: 172.31.17.30#53(172.31.17.30)
;; WHEN: 水  2月 07 08:48:10 UTC 2018
;; MSG SIZE  rcvd: 197

どちらもちゃんと参照できることが確認できました。

まとめ

以上です。

WIndowsインスタンスからのSimple ADのDNSレコード設定方法をでした。

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